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寺庭のはなだより

「寺庭のつぶやき」は、日々感じる矛盾、人間関係、お寺ならではの苦悩、時には、つぶやきではなくぼやきもありますが、四苦八苦しながらお寺で生活をしているリアルタイムな話題を、お届けしておりました。

 リニューアルしました「寺庭のはなだより」は、つぶやきという個人的な感想ではなく、「はな」をテーマに時には植物の「花」であったり、時に「はな」という植物と人を関連させながらお便りの感覚で発信させていただきたいと思っています。

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あの時・・・

2019-03-11
 朝カーテンを開けてビックリ・・雪が深々と降っていました。天気予報では確かに雪マークが出ていましたが、これほど降っているなんて・・けれどもお昼には晴れの予報が出ていました。やはり、予報通り昼には青空が見えていました。
 
 午前10時から、座禅体験と精進料理のご予約が入っていました。担当は若寺庭さん・・どうなっているのか、根掘り葉掘り聞けないのは実の親子だから・・お互いに甘えがあるので言葉が過ぎてしまうのかもしれません。けれども、思考錯誤している姿は、その作業が小さな種となり目が出て膨らみ花が咲いてくれたらと思うのは親心です。
 
 私は、大人の生け花のお稽古がありました。帰宅すると丁度昼食の時間・・若寺庭さんが作った精進料理をお庭の掃除を手伝ってくれるお祖父さんなどと試食を兼ねてお昼ご飯を済ませました。午後2時からは、東円寺の御詠歌の講員さんと今年初めてのお稽古・・息をつく暇はありません。
 
 午後2時46分・・村内放送で東日本大震災追悼のサイレンが鳴り響きました。本堂からは、息子のお経が・・鐘楼は若寺庭が撞いていたようです。御詠歌の講員さんと住職と私は、手を合わせ亡くなれた方のご冥福、一日も早く復興されるように、また、このような災害が起こらないよう祈りました。
 
 3月11日忍野村も一晩中停電していました。とても寒い夜で、冷え込みが厳しかったために水道管が凍ってしまい、翌12日は水道屋さんが忙しくされていたことを思い出しました。大きな被害のなかった私でも昨日のことのように鮮明によみがえる記憶・・被災された方の苦悩はどれほどなのだろうか・・と思いながらも、便利な生活に流されてしまっています。今日という日だけでも、この便利な生活は当たり前ではないと言い聞かせる大切な日だと感じました。

大きなかぶ・・

2019-03-10
 明日天気が悪いと聞いた住職と息子は、大きな仕事をすることにしたようです。先日道路沿いにあった家が取り壊されました。家の脇は少し空き地になっていて、その空き地に30年ほど前に使われていた霊柩車が保存してありました。保存されていた建物と、霊柩車を境内にお引越ししました。
 
 霊柩車は宝物庫に入れることにしましたが、人手が足りないということから、埃を払ってきれいにしたらブルーシートかけて明日しまう予定でいたそうです。ところが、一人また一人・・お墓参りに来られた人が「先生何をしてるんだ・・」と声をかけてくださり、事情を説明すると霊柩車を宝物庫に運ぶことに協力してくださることになりました。
 
 あれよあれよと言う間に、3名の方が現れて、住職と息子とお手だいしてくださっていた方と総勢6名で宝物庫に運び入れることができました。
 
 霊柩車と聞きますと思い浮かぶ黒くて長い車ですが、東円寺にありました霊柩車はリヤカーの上に置かれたものです。一般に車のない時代人力で自宅から寺まで運んでいたのはリヤカーでした。少しずつ生活が豊かになったことで、装飾の美しい霊柩車をご寄付いただいたそうです。将来的には、軽トラに乗せることもできるように設計されていたようですが、車社会になりますと現在の霊柩車が現れて使われなくなっていました。
 
 埃がなくなり装飾が美しいので、多くの方に見ていただけるような工夫ができたら・・と思います。仏様は手助けしてくれる人も呼びよせてくださいます。

傾聴・・・

2019-03-09
 「きく」という言葉は「聞く」と「聴く」という漢字で書くことができます。同じことですが、意味は大きく違います。聞くというのは、何気なく入ってくるような音のようなもので、意識レベルは低いかもしれません。
 
 「聴く」というのは、耳を傾けているので、意識していることになります。今日は山梨県の精神対話士が集まり山梨県立図書館で「ほっと相談」を開催しました。今日と16日と23日の午後1時~4時まで。何かの答えを探すのではなく、心に思うことを吐きだす時間・・自分の思いを言葉にすることによって、自分自身の頭の中に溜まったモヤモヤを整理する・・そんな手助けをしています。
 
 私の性格では想像もできない傾聴・・精神対話士として取り組んでいる姿を家族が見たら別人だと思うでしょう・・良い言い方をすれば、サービス精神が旺盛なので、相手の話を聞きながらどのように答えたらあ~なる・・こ~なると想像しながら話をしていますが、傾聴にこの思考は余計です。話相手に寄り添う・・
 
 こんな風に家族の話も聞いてあげることができたら・・と思う反面、他人だからできる対応なのかもしれない・・と。様々なことを考えさせられる時間です。

美しい富士山を眺めながら・・

2019-03-08
 今年初めての八海清掃活動が行われました。今年は雪や雨が少なかったために、冬なのに富士山に農鳥が出た・・とニュースに取り上げられましたが、3月に入って雨が降る日が多かったので、富士山は雪を身にまといどっしりした表情を見せてくれています。
 
 今日は晴天・・真っ白な雪を身につけた富士山の姿を拝みながら、青空の下で清掃活動が行えたことをあり難く感じます。忍野八海また新名庄川の活動報告は、一隅を照らす運動でご紹介しております。四季折々の忍野村の表情をご覧いただけます。
 
 忍野村の春が美しいのは、春を待ち焦がれていた植物たちが一斉に芽吹くからなのだと思います。特に4月の八海清掃活動、または5月の清掃活動の景色は生命の息吹をいっぱいに感じることができます。
 
 忍野村の春はまだ遠いように感じますが、鳥の囀りを聞いていると、春はそこまで来ているようです。

絶望の中から・・

2019-03-06
 8年前3月11日・・東日本大震災が・・・東円寺の鐘楼が今にも倒れそうなほど大きく揺れていたことを思い出します。今週は被災された地域の復興の様子が、各テレビ局で特集されています。
 
 福島原発の二次災害も、怒りをどこへぶつければいいのか・・被災された方にしか分からない複雑な心境・・震災直後感じた無力感は、今も報道を見るたびに感じます。
 
 人それぞれ様々な絶望と向き合って生きていると思います。倒れそうになっても、前を向き歩く原動力は、何かのためであり誰かのためだと思います。
 
 生かされている私たちは、絶望の中から光を探す役目があるのだと感じます。全国には、地震・大雨などの自然災害によって多くの方が今なお不自由な生活を送られていることを想像しますと、ありきたりな言葉ですが「一日も早い復興と、住み慣れたところへお帰りになることができますよう心からお祈りしています。」
天台宗 東円寺
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