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寺庭のつぶやき(2011年)

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思い出の品・・

2011-03-27
 昨日、山梨日々新聞に「被災地にランドセルを」という記事が載っていました。津波によって学校が流され、文房具が流され、ランドセルも流されてしまいました。今日の新聞には、予想を上回る700個のランドセルが届いたと書いてありました。

 21才の娘のランドセルも、捨てられずにしまってありました。流行で、自分の使ったランドセルのミニチュアを作ろうというものもありましたが、切り刻まれるようで嫌だったので、そのままになっていました。娘にとってこのランドセルには、思い出があります。私の妹が、静岡県の浜松の人と結婚しました。ランドセルを作る工場があるからと、妹の旦那さんのお父さんが買ってくださいました。とても、嬉しかったようで、ランドセルを綺麗にしながら、思い出話をしていました。そのお父さんも今年、突然亡くなられ、「きっと、浜松のおじいさんも、使ってもらえると喜んでくれるよね。」と、娘自身も嬉しそうに話をしていました。

 人それぞれに、かけがえのない思い出があります。その思い出が、生きることを支えてくれるのだと思います。一日も早い復興を願い、幸せを祈っている気持ちがどうか届きますように・・・

 

悲しみ・・

2011-03-26
 知人にご主人を亡くされた方がいます。先月の28日です。
 ご主人は、優秀な方だったそうですが、体調を崩され早期退職をされ、山中湖に家を建てて住んでおられました。奥様は、お花の先輩です。思慮深く、奥様から学ばせていただいたことは、数多くあります。
 昨年は、持病以外に癌が見つかり、亡くなる2ヶ月前から、介護が大変だったようです。病院の近くに、ワンルームの賃貸マンションを借りての、闘病生活でした。

 このご夫婦にはお子さんがいません。お世話になっている、お花の先生のご夫婦にも、お子さんがいません。先生は、ご自分の事のように、心配されていました。ご主人の訃報を聞いて、しばらく気を落とされていました。
 「山中湖に親類はいないから、親類の近くに帰ってしまうかしら?」「どうしているかしら?あまり、連絡しても、迷惑ではないかしら?どう思う鷹野さん。」と・・・「今朝早くに、メールがあって、山中湖に帰っているらしいから、お線香を上げに行きましょう。」と連絡がありました。法事の片付けをすませた後、お悔やみに行くことになりました。

 山中湖に帰ってこられたばかりでしたので、近所の方も頻繁に来られているようでした。人付き合いが良かったようで、第二の故郷だそうです。しばらくは、山中湖に住まわれると言っておられました。お元気そうな様子を見て、先生も安心されていました。
 
 どのような場合でも、大切な人の死は辛いものです。けれども、その悲しみを乗り越えて生きていかなければいけません。今日も無力さを痛感した日でした。
 東円寺便り 東円寺の行事を更新しました。ご覧下さい。

様々な思い・・

2011-03-25
 お彼岸も明けました。予定では、昨日の夕方家を出て、滋賀県にある成菩提院に行く事になっていました。東京に水を届ける事は、予定外のことでした。
 成菩提院には、2月11日に亡くなったお婆さんの、49日忌が27日(日)にある連絡を受けていましたが、東円寺でも法事があり伺うことができないので、平日の予定の無い日に行ってこようという話になりました。
 「わざわざ行かなくても・・」と思われる人もいるかもしれません。けれども、94歳の残されたお婆さんに身よりはありません。この次会えるのは、生きて会う確率よりも、訃報を聞くことになる確率が高いと思います。このようなときだからこそ、会える人とは会いたいと住職は思ったのかもしれません。
 東京からそのまま滋賀県に向かいました。東京方面に向かう車の多くは、救援隊の車でした。ハイウェイラジオからは、「救援物資を運ぶ車を優先的に、給油しているので、一般の車両は、給油制限があります。早めの給油をお願いします。」と・・・やはり物々しい雰囲気です。

 連絡もしないで行ったので、お婆さんは驚いていました。十年ぶりに会った娘を見て、また、驚いていましたが、とても喜んでくださいました。「近所の方が面倒を見てくれているから助かるんやわ。」と言っていました。「忍野の生み立て卵などのお土産を近所に分けてあげられる」と、嬉しそうなお顔が忘れられません。成菩提院にもお婆さんを連れて、お参りさせていただいきました。玄関に入って行くと、奥様が出てこられました。「まあ、お婆さん元気だった。久しぶりね。」間髪入れずにお婆さんの一言、「あんたが、こんからや。」と、いつもの会話らしく、その後奥さんは笑っておられました。女は強いなと感じたやりとりでした。お婆さんの元気な姿を見ることができて、ホッとしました。

 以前も成菩提院の話はつぶやきましたが、織田信長がお市の方と浅井長政の結婚を話し合ったお寺です。滋賀県の長浜では、江・浅井三姉妹博覧会をしています。歴史に興味のなかった娘は、NHK大河ドラマを夢中で見ています。お寺に住まうものは、まず、歴史を知らなくてはお話しになりません。少しでも、興味を持ってくれたときに、と思い、博覧会に行ってみました。ここでも、震災の影響は大きく、観光バスがほとんどありません。関西の人々は実感がないと聞いていましたが、乾電池は被災地に届けるためにお店には単3の電池しかありませんでした。
 私たちにできること・・・・考えさせられます。
 

東京へ・・

2011-03-24
 昨晩、水の確保ができました。2リットルのペットボトルはありませんでしたが、500?のお水が箱売りしていました。お店の人に理由をお話しして、大量に購入させていただきました。とても複雑な気持ちです。いわゆる買い占めています。保育園児のためとはいえ、なんだかすっきりしません。
 そんな気持ちもありますが、郵送するのも大変です。法事も来客の予定もありませんので、お水を持って、東京のお寺さんに行くことにしました。「救援物資隊だね。」と娘がいいながら、忍野のお土産などを持って行きました。とても、喜んでくださいました。
 
 岩手県には、中尊寺という天台宗のお寺があります。有名なお寺です。今回の震災被害で、大変な被害にあった陸前高田に近いそうです。中尊寺に届いた救援物資を、トラック等で毎日配達されているそうです。お米は、一日に500?必要だそうです。お水を持って行ったお寺さんでも、近所の米屋さんにお願いして、500?を送ったそうです。「一日分にしかならないけどね。」と言っておられましたが、なかなかできないことだと思います。
 報道されているように、個人のお宅には救援物資が充分届いていないので、できる限り配達しているそうです。あるところには、余るほどの物資が届いていて、そこから、足りないところに届けられているそうです。
 現在の必要な救援物資の品目のリストをいただきました。
 米・水・おむつ(大人・子ども)・長靴・軍手・粉ミルク・お尻ふき・トイッレトペーパー・生理用品・ふりかけ・インスタントラーメン・カレールー・ホカロン・おもちゃ・絵本です。

 直接中尊寺に送っていただくと有り難いそうです。宅配サービス「センター止め」を明記してください。佐川急便で取り扱っているそうです。営業店コードは、「8−5−4」です。一関営業所です。
宛先 郵便番号 029−4195
西磐井郡平泉町平泉字衣関202
電話 0191−46−2211
中尊寺 貫首 山田俊和

混乱しています・・

2011-03-23
 夕方の報道番組で、東京都の水に放射能汚染があったことで、乳幼児に飲ませないようにとのことでした。東円寺に乳幼児はいないため、深刻に考えませんでしたが、東京の親類のお寺から連絡がありました。
 深刻なのは、保育園をしているお寺さんです。預かっている子供さんの水の確保は容易ではありません。電話を切った後、すぐ水を探しに出かけました。
 今日は、午後6時20分から、8時頃までの停電でした。電気がついて、ホッとしたところの電話でした。忍野村は、現時点では水には困りません。蛇口をひねると、美味しい富士山の伏流水が出てきます。本当に有り難いことです。東京のこれからの事を想像すると、水不足は間違いなく、水の確保は死活問題になるでしょう。できる限りの協力をしたいと思っています。
 
 気の重たくなるような報道を耳にするたび、不安が襲います。けれど、被災地の方の気丈さを思うと、不安がっている場合ではありません。山梨では、4月に信玄公祭りが予定されていました。震災の救済など、お祭りの実行委員不足で、オイルショックの年に中止になったそうです。
 このようなときだから、力を合わせて開催しようという声も多かったようですが、人手不足を補いきれないことは致命的だったようです。
 このような時代だから、一人一人の自己判断が、未来を決めると思います。価値観の多様化、幸せの価値観は人によって違いますが、家族がそろって三食の食事ができることに、幸せを感じています。
 人の命は限りがあります。今一緒にいられることを、幸せに感じていたいと心から思う今日でした。
 
天台宗 東円寺
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